信州味噌蔵特集
和泉蔵
信州佐久、岩村田の地で150年続く老舗「和泉蔵」さん。
創業は嘉永8年(1856年)ですから、凄い歴史です。
佐久市は雄大な浅間山の麓にあり、美味しい水と豊
かな自然環境に恵まれた場所です。
浅間山って、実は活火山でして、時々煙上がってま
す・・・。
そんな自然と、150年の伝統の技術が、美味しいお
味噌を作っているんですね。
蔵の正面は重厚な扉があり、歴史の重みを感じま
す。
和泉蔵さんは伝統の技術と先進的な設備で、「安
全・安心、そして極上のお味噌」を追求しています。
清潔に管理された醸造場は糀の甘み、大豆の香り、
そして芳香な味噌の香りが混在した、えもいわれぬ
良い香りが。
大豆は煮る蔵が多い中、和泉蔵では「蒸す」事にこだ
わります。
一度に1トンまで蒸せる高圧窯。
蒸すことによって大豆の旨みや栄養を逃が
さないそうです。
自慢の三点混合仕込みラインで、蒸した大豆、米麹、
塩が攪拌機に運ばれます。
その後、じっくりと熟成。
大量生産では、この段階で暖かい部屋に入れる事
で、大幅に熟成期間を短縮できますが、「天然醸造」
にこだわる和泉蔵では静かに熟成を待ちます。その
間6ヶ月から3年!
「今は味噌が1ヶ月で出来る時代です
が、私達のような小さな蔵は、じっくり寝
かせて「麹本来の発酵」を托す昔ながら
の方法を頑固に継承しなくては」。
四代目阿部隆司当主はおっしゃいます。
こちらの自慢のお味噌は「安養寺味噌」。
鎌倉時代に始まった味噌作り発祥のお寺「安養寺」
の名をつけたこのお味噌は、今でもお寺で取れる大
豆で作られます。
只今、じっくり熟成中です。
「万人好みではなくても、心の底から「あ
あ美味しい」と言ってくださるお客様がい
ます。良質な材料で丁寧につくられた食
品のもつ、普遍的な価値を守って行きた
い」
阿部隆司当主の心意気が信州のスローフードの未来
を支えている、そんな思いがします。
150年の伝統を守る和泉蔵の皆さんです。
和泉蔵の商品
- 2015.12.02
- 15:17
- 信州味噌蔵特集