信州味噌の豆知識
季節により味噌の色味が違います
【味噌の色味につきまして】
天然醸造の味噌はその名の通り「温度管理せず自然の状態で熟成」させたものです。
蔵元では熟成庫は極力気温が一定に保つ事が出来る造りにしてはおりますが、基本的に庫内での温度調整は致しません。
その為、冬季に出荷するものと夏季に出荷するもので若干色味が違い、白味噌などの熟成の若い味噌では特に違ってきます。
味噌の色は熟成過程で徐々に赤く色づいて参ります。仕込みから2~3か月は変化はありませんが、それ以降に酵母の活動が活発になり熟成が進み、色づいてきます。この期間が梅雨期、夏季(6~8月)にあたる場合、特に赤みが目立つ場合があります。
出荷に当たっては色味では無く、熟成度合や味の深みで判断致しますので季節やその年の気候により色の違いはあるものとご理解頂けましたら幸いです。
【一例】
信州白味噌 雪蔵の場合
冬季出荷分
夏季出荷分
- 2019.09.19
- 17:09
- コメント (813)
お味噌が出来るまで!
信州味噌って、どうやって出来るのでしょうか?
簡単に説明しますね。
1、米麹を作る。
まず、お米を洗って1晩水に浸します。その後、蒸します。少し冷ましてから「麹菌」を着けます。「室」で1日寝かせたら、小分けして炭酸ガスと熱を逃がしてあげます。
2~3日「室」に置くと、綿のような胞子がいっぱい着きます。(この間も何度か手を入れます)
そして「室」から出して自然冷却。ここで蔵に住む菌が旨みを着けてくれます。
米麹の出来上がり!
2、大豆を煮ましょう。
米麹作りより少し遅れて、大豆を1晩水に浸します。その後、煮ます。煮たら今度は蒸します。
その後、大豆を細かく潰して、大きな玉にします。
これが「味噌玉」。そして自然冷却。ここでも蔵に着いた菌が旨みを作ります。
味噌玉の出来上がり!
3、米麹と味噌玉を混ぜますよ。
ここで少量の塩と煮汁を入れて、よく混ぜ合わせます。機械でやると簡単ですが、手作業だと大変です。
4、桶に入れます。
今ではステンレスやプラスチックの容器に入れるところがほとんどです。ここで「木桶」を使っているのは僅かな味噌蔵さんだけになりました・・・。
5、熟成させますよ。
ここで暖かい部屋に入れて熟成させるのが「速醸法」。2ヶ月くらいで出来上がります。大量に流通しているのは、ほとんどこの方法です。
「天然醸造」は自然な状態でゆっくりと味噌が出来るのを待ちます。6ヶ月から1年くらい。長くて2年、3年の味噌もあります!その年の気候によって職人の微妙な調整も必要です。
この間にも蔵や桶に住み着く菌がゆっくりと旨みをつけてくれるのです。時間と手間は掛かりますが、その分、旨みの増した深い味わいに仕上がります。
2ヶ月くらい経つと、味噌の表面に「たまり」が浮きます。これが味噌の酸化を防いでくれます。ちなみにこの「たまり」を漉したのが「たまり醤油」。
6、さあ出来上がりです!
美味しいお味噌ができました!!!.
- 2015.12.02
- 15:09
国産味噌が少ないのはナゼ?
現在日本に流通しているお味噌の実に90%は外国産大豆を使用しています。中国、アメリカ、カナダ産などです。国産大豆の生産量は増えてきているそうですが、だからといって国産味噌が増える訳では無いようです。
国産原料で天然醸造は10%以下、しかも木桶で熟成させたお味噌となると、もう2%以下だそうです。
量販店で売られているお味噌のほとんどは外国産大豆で作られていると言ってもいいでしょう。
「速醸法」(暖かい部屋で熟成を早める)で2ヶ月くらいで製品化してしまうのも現在では、当たり前になっています。
ただ外国産大豆には「遺伝子組み換え」大豆が混入しています。というのは、アメリカを例に取ると大豆生産の75%は遺伝子組み換えです。
しかも。。。
日本国内に入る際に5%以下は表示義務がありません。4%入っていても「遺伝子組み換え大豆は使用していません」と表示できるのです・・・・。
ちなみにEUでは1%以上だと表示義務があります。
「遺伝子組み換え」が私達に影響があるかが、わからない段階で、知らずに食べているというのは、ちょっと気持ち悪いですよね。
国産原料を使うと、外国産に比べて原材料価格は高くなりますし、天然醸造だと時間も手間も掛かります。
とても大手メーカーさんは出来ません。
ただ、早くできて、安価で流通する事は消費者に
とっては、ありがたい事です。
でも味は・・・?。
国産原料、天然醸造のお味噌には、スーパーのお味噌には無い、味の深みや、コク、香り、旨みがあります。
時間を掛けて作る分、味が深くなります。
味噌蔵さんを取り巻く状況はとても厳しくなっています。
原材料価格の高騰・・・。
味噌を作る職人さんが減っている事もあります。
木桶にいたっては、木桶自体を作る職人さんも少数になっています。
何十年か後には、もう味わえないかもしれません。
- 2015.12.02
- 15:09
お味噌で健康!
お味噌が体にとっても良いのは、もう皆さんご存知ですよね。CMでも大豆食品はよくPRされています。
では具体的に、どんな効果があるのでしょう?
農林水産省のHPによりますと・・・。
味噌の主成分である大豆には多くの有効成分が含まれています。
タンパク質、ビタミンE、サポニン、イソフラポン、レシチン、コリン、食物繊維、褐色色素などなど。
これらは、
1、コレステロールの低下
2、抗がん作用
3、老化防止
4、高血圧の予防
5、脳卒中の防止
6、消化促進作用
7、動脈硬化の防止
8、血中コレステロールの低下
など様々な効果がある事が研究報告されています。
また、お味噌を作る際に使われる麹菌には、体内の酸化還元作用の促進や消化を助ける働きがあります。
特に抗がん作用については、毎日お味噌汁を飲む人と、全く飲まない人では、胃がんによる死亡率が50%も高いというデータもあります。
放射性物質の除去や、発癌物質を抑制する働きがある事から、チェルノブイリ原発事故の際、日本から味噌が送られたのは有名なお話です。
このように、お味噌って健康に欠かせない食品なのです!!
もちろん、1回に取る量はわずかですから、毎日しっかりとる事が大切。
野菜たっぷり、具沢山のお味噌汁なんて、最高です!
朝晩の食事で、しっかりお味噌汁を飲む事で、家族が健康で毎日を過ごせますね!
食事が偏りがちな、お子様やお父さんには健康の必須アイテム!!
国産原料、天然醸造の安心で、安全なお味噌を是非、毎日の食卓で!
- 2015.12.02
- 15:10
信州味噌原料の収穫時期につきまして
【味噌原料の収穫時期につきまして】
味噌の原料は大豆、米、塩です。
仕込みを行ってから最短でも6か月、長いもので3年間
熟成させますので、使用している大豆と米の収穫時期は
現在より熟成期間+1年を引いた年度とお考え下さい。
(大豆、米とも収穫時期は秋頃ですが、実際に味噌原料用
として流通、使用されるのは翌年春頃となります。)
ご希望の味噌の熟成期間は商品ページに記載しておりますので
ご参考にして下さい。
≪2019年5月現在販売中の味噌≫
★熟成期間6か月の味噌(主に信州白味噌)
2017年度収穫の大豆、米
★熟成期間1年の味噌
2016年度収穫の大豆、米
★熟成期間2年の味噌
2015年収穫の大豆、米
★熟成期間3年の味噌
2014年収穫の大豆、米
【大豆、米の産地銘柄につきまして】
商品ページに産地銘柄を記載しているもの以外(国産大豆、国産米と記載)
は国内産地混合の味噌用大豆及び政府米を使用しています。
国産大豆の主な産地は
(1)北海道、(2)宮城、(3)秋田、(4)佐賀、(5)福岡、(6)山形、(7)新潟、(8)滋賀、(9)富山、(10)青森
ですが、信州味噌用として用いられるのは
北海道、富山、新潟、長野です。
- 2019.05.23
- 16:59